こんにちは。TOEIC講師/英語コーチの清田です。
私の自己紹介を本気で書いてみました。こんなにも大胆に自分の人生を語るのは初めてです。
私の人生は、まさに英語漬けの人生でした。小学5年生のときに英語と出会ってから、これまでの約18年間ずっと英語と共に人生を歩んできました。我ながら英語愛がすごいなと思います(笑)。
ただ、その過程では楽しいことばかりでなく、壁にぶつかったり、大きな挫折も経験しました。大学受験に失敗したり、夢だった留学を断念したり、英語を教えるようになってからもいろんな葛藤を抱え転職を繰り返しました。
しかし、今では、留学せずにTOEIC満点・英検1級を取得し、天職である英語コーチングに出会うこともできました。このような苦労をたくさんしたからこそ、今の自分があると思っています。そんな私の人生を赤裸々に書いてみようと思います。
英語を頑張っている人や、キャリアで悩んでいる人にはぜひ読んでほしいです。みなさんにとって何か一つでも気づきがあれば嬉しいです。
■小学校:英語との出会い
■中学校:将来の夢は英語の先生
■高校:初めての英語での挫折
■予備校:偏差値98事件
■英語がはっきりと読める
■大学1~2年次:長期留学に行きたい!
■大学3~4年次:一念発起。留学せずに国内で英語をマスターする!
■予備校講師:指導スタイルの葛藤
■英語教材編集者:TOEICとコーチングとの出会い
■留学せずにTOEIC990点×英検1級
■TOEIC講師×英語コーチ=天職
■点と点はつながる
1993年11月生まれ。熊本県宇城市松橋町出身。地元の豊福小学校という学校に通っている元気なサッカー少年でした。
英語との出会いは小学5年生のときで、友達に地元の英語教室に誘われたのがきっかけでした。誘われたとき、最初は英語が怖くて入るのをためらっていたのを覚えています。なんとなく「英語=頭がいい人がやる難しいもの」と思っていたのかもしれません。
ただ、友達がせっかく誘ってくれたのもあるし、とりあえず入ってみることにしました。実際に入ってみると、意外にも英語にハマってしまい、誘ってくれた友達以上にのめり込んで勉強していました。
「英語=頭がいい人がやる難しいもの」という考えから、「英語=自分にもできる楽しいもの」という考えに変わりました。
そのときの基礎があったおかげか、中学に入ってからは英語が得意科目になり、そこから英語が自分のアイデンティティになっていきます。
中学に入ってからは「英語だけはテストで学年1位を取る!」と決めて勉強し、周りの友達には得意げに英語を教えたりもしていました。
中学2年生のときに、本田先生という女性の方が英語の担当になりました。その先生はすごく英語が上手で、特に発音がびっくりするくらい綺麗でした。教え方もすごく上手で、英語を勉強するのがどんどん好きになりました。
「自分も本田先生のようになりたい」と思い、将来の夢が英語の先生になりました。
その後は英語の先生になるためにたくさん勉強し、高校は県で唯一の英語科が存在する熊本北高等学校(英語科)に進学しました。その高校は当時、Super English High Schoolに認定されており、英語教育にすごく力を入れている高校でした。特に英語科はいろんなイベントがあり、夏には絶対に英語しか喋ってはいけない英語科合宿があったり、文化祭では英語劇を披露したりもしました。
高校に入ってからは英語力も着実に伸び、大学でも英語を専門的に学んで将来英語の先生になりたいという想いから、外国語学部や教育学部の英語科がある大学を目指すことになります。ここまで順調に来ていた英語学習でしたが、ここで初めて大きな挫折を経験します。
大学受験に失敗し、浪人することになったのです。
原因は様々ありましたが、自分の中で大きかったのは二次試験の英語でした。センター試験の英語では9割ほど取れていたものの、二次試験の英語になると手ごたえがなかったのです。二次試験の英語はセンター試験の英語と違って、英語自体も内容も難解なものが多い印象でした。特に長文読解では、「なんとなくはわかるけれども何かモヤモヤする」、「何が言いたいのかハッキリ読み解けない」という違和感をずっと感じていました。
初めて英語に対して大きな壁を感じた瞬間でした。
来年の大学受験に向けて1年間浪人することになり、地元にある北九州予備校(通称、北予備)に通うことになります。
予備校に入ってからは、授業の中で英語の基礎を改めて学びなおすことができました。ここでいう基礎とは主に「英文法」のことで、特に一つ一つの英文を正確に読み解くための「英文解釈の技術」のことです。これらはあまり高校では学ぶ機会がなかったのですごく新鮮でした。そして、これらの基礎を固めた結果、ものすごい事件が起きたのです。
予備校内で受けた模試で、英語の偏差値が98になりました。
この数字を見たときは、「偏差値って98とかあるの?」って思いました(笑)。平均点が50点前後のテストで自分だけ満点近い点数を取ったため、このような数字になっていました。他にも北予備の記述模試で英語の点数が全校舎中2位になりました。予備校内だけの模試とはいえ、東大や医学部を目指す人もいる中で上から2番目だったのはビックリしました。
これらはあくまでたまたま出た数字かもしれないし、特に偏差値98事件は面白いネタ程度だと思っているのですが、自分の中で絶対的な確信が一つありました。
現役時代に感じていたモヤモヤとした違和感が、きれいに晴れていったのです。二次試験の英語でもきちんと読み解けるし、言いたいことがはっきりとわかるようになりました。例えるなら、テレビの画質が大幅アップグレードし、4Kの解像度になったような感覚です。古いテレビの荒い画質で見ていた映像が、4Kテレビの綺麗な画質で鮮明に見えるイメージです。
英語の基礎を固めたおかげで、自分の英語力が飛躍的に伸びたのです。まさにブレイクスルーが起きた瞬間でした。これをきっかけにさらに英語が好きになります。
英語の基礎を固める重要性を痛感し、このことを教えてくれた予備校講師に憧れを抱くようになります。これがきっかけで、将来の夢が英語の先生から予備校講師に変わりました。
大学受験の結果としては、福岡にある西南学院大学(文学部外国語学科英語専攻)に合格。全国区ではほとんど知られていませんが、九州では「語学の西南」などと呼ばれ、地元九州で英語を学ぶには最高の大学です。自分としては満足のいく結果となりました。
大学に入ってからは、積極的に国際交流のイベントに参加したり、留学生の友達を作って遊んだりしていました。専攻が英語だったので周りには英語が得意な人が多く、高校のときに長期留学をしていた友達や長期留学から帰ってきた先輩の話を聞いているうちに、自分も長期留学に行きたいと思うようになりました。
高校のときは1~2週間程度の短期留学には行ったことがありましたが、英語力そのものの伸びは正直ほとんど感じられませんでした。また、長期留学でしか得られない経験や価値観の変化も今後の大きな財産になると確信がありました。
「英語をマスターするには長期留学しかない!」と思い、本格的にTOEFLの勉強を開始します。
その結果、大学1年生のうちに誰よりも早く留学のチケットを手に入れることができました。TOEFLの点数で行きたい留学先の要件を満たすことができ、「念願の夢である長期留学を叶えられる!」と心を躍らせていました。
しかし、結局留学には行けませんでした。
金銭的な理由で留学を諦めることになってしまったのです。いろんな奨学金の制度なども調べましたがタイミングを逃してしまい、長期留学の夢は無念にも絶たれてしまいます。
当時はショックで打ちひしがれていたのを覚えています。自分が行きたかった留学先の大学には別の人が行くことになり、その人の楽しそうな姿を見ていると、すごく悔しくて仕方がありませんでした。自分の人生で2回目の大きな挫折でした。
※画像:『留学不要の英語勉強法』(Amazonから引用)
しばらく立ち直ることができず自暴自棄になっていましたが、このままではいけないと思い、ふと本屋さんに行きました。すると1冊の本が光って見えたのです。
『留学不要の英語勉強法』
これを見て決心がつきました。「国内でなんとかしてやろう!」留学できない現実は変わらないのだから、いっそ割り切って国内で勉強し英語力を伸ばしてやろうと思いました。そこから英語の勉強に熱が入り、猛勉強を開始します。
具体的には、TOEIC・英検などの資格試験の勉強をベースに、スピーキング力強化として発音矯正・瞬間英作文・シャドーイング・オンライン英会話など、国内でできる勉強をとことん行いました。
その結果、大学3年次にTOEIC 900点越えを達成しました。また、発音検定試験で92点(指導者レベル)も獲得し、自分の言いたいことをある程度不自由なく伝えられるレベルまで高めることができました。
その後も勉強を続け、今ではTOEIC満点・英検1級を取ることができました。
結果的には、留学できなかった悔しさがバネとなり、むしろ国内でなんとかしてやろうという反骨精神でここまで英語力を高めることができました。そして、国内で英語を身に付けるためには何をしたらいいのかを本気で考えるようになりました。
もちろん、留学した方が英語力は上がっていただろうし、留学でしか得られない経験もあったと思います。ただ、国内でここまで英語力を上げることができたことは大きな自信になりました。そして、自分のように留学できない境遇にいる人の英語学習をサポートしたいと強く思うようになりました。
大学卒業後、秀英予備校(大学受験部英語科/静岡本部校)に入社しました。入社後は授業力を上げるために日々自己研鑽に励み、努力の成果あってか、入社1年目の夏期講習で授業アンケート平均4.5/5.0を獲得。ベテラン講師も含む英語科全体の平均は4.2/5.0だったので、入社1年目にしては驚異的な数字だと言われました。その後も授業力に磨きをかけ、生徒に楽しい授業を提供することにやりがいを感じていました。
しかし、次第にいろんな葛藤も感じるようになりました。
集団授業だとどうしてもサポートが行き届かないところがあり、もっと一人一人と向き合いたいと感じることがありました。また授業だけで成績を上げることは難しいという現実も知り、授業外のサポートももっと手厚くできないかともどかしく感じることもありました。一方で浪人生に対して行っていた個別指導はこれらが全てカバーでき、自分には個別指導の方が向いているのではないかと考えたりもしました。いろんな葛藤を抱えながら授業するうちに、自分が何をしたいのかわからなくなり、次第に授業をするのが怖くなってしまいました。
浪人時代に憧れてデビューした予備校講師でしたが、そのモヤモヤを解消できず初めての転職を決意します。
いろいろと悩んだ結果、転職先は英語教材の編集会社に決めました。もともと参考書が好きだったし、一旦教える側ではなく違う形で英語教育に携わってみたいと思ったからです。
私が入社した会社は、英語教材の中でも特にTOEICの教材編集で有名でたくさんのノウハウを持っている会社でした。週末にはそれらを学ぶ勉強会があり、毎月TOEICを受験した後は社員でTOEICミーティングをすることもありました。そのおかげでTOEICについてどんどん詳しくなっていきました。
すると驚いたことに、自分のTOEICのスコアが急に伸び始めたのです。
当時の最高スコアは大学4年のときの920点でしたが、そこから一気に960点まで上がりました。その後に受けた公開テストでは985点も取れてしまい、満点まで目前というところまで来ます。
これをきっかけに、英語学習の中に「TOEIC」という新しい領域を得ることができ、英語に対してのモチベーションが上がりました。
それと同じ時期に、英語コーチングという仕事があることを知りました。最近よく聞く言葉だなと思っていましたが、興味が沸きいろいろと調べていくと、予備校時代のときにやりがいを感じていた個別指導に近いものでした。
一度は諦めてしまった英語指導者として道も、「コーチング」という新しい形で再チャレンジしたいと思い、二度目の転職を決意しました。
その後、TOEIC専門のコーチングスクールに入社が決まりました。予備校講師時代に培った指導力と、教材編集会社で学んだTOEICのノウハウを掛け合わせた理想の指導スタイルと出会うことができました。
TOEICスクールに入社後すぐにIPテストでTOEIC990点を獲得し、その後も毎月公開テストを受け、2021年12月と2022年1月の公開テストで2回連続満点を獲得しました。TOEIC満点講師という肩書を得て、これまでたくさんの方のコーチングに携わることができました。
初めて担当した方は、2ヶ月で目標のTOEIC700点を達成!嬉しそうにスコア報告に来てくれて、写真撮影した日のことは忘れません。
他にも、全くの英語初心者からTOEIC600点を達成した方、400点台から800点台に大幅スコアアップした方、初受験で930点を獲得した方など、さまざまなレベルの方のスコアアップ・英語力向上を目の当たりにし、英語コーチングの価値を認めざるを得ませんでした。
「これこそが自分が本当にやりたかったことだ!」
心からそう実感しました。自分に合った指導スタイルで、きちんと生徒の結果を出し、感謝される。英語コーチングは本当に素晴らしい仕事だなと思いました。そこからはやりがいに満ち溢れた日々を送ることができました。
その後、英語コーチングスクールを経て、現在では、フリーランスのTOEIC講師/英語コーチとして独立し、オンライン英語スクール「Dear English,」の代表として活動をしています。自分のスクールで教えながらも、都内のTOEICスクールに出講したり、TOEIC教材作成等の仕事もしています。
これまで紆余曲折がありましたが、無駄なことは何一つなかったと信じています。
予備校で培った指導力、英語教材編集会社で培ったTOEICの知識/教材作成力、TOEICスクール/英語コーチングスクールで培ったコーチング力、これらを全て活かした仕事が今できています。恵まれた環境に感謝したいです。
自分の大好きな英語スピーチに、スティーブ・ジョブズの卒業スピーチがあります。そのスピーチではこんな名言があります。
「将来振り返ったときに点と点はつながる」
"You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards."
「好きな仕事を探し続けなさい。立ち止まってはいけない」
"Keep looking until you find it. Don’t settle."
まさに、好きな仕事を探し続けた結果、点と点がつながったのだと思いました。
この仕事を通して、自分と同じような人を一人でも多くサポートしたいです。英語学習で思うように伸びずに悩んでいる人、留学経験はないけど国内で英語を身に付けたい人、英語力を上げて人生やキャリアを好転させたい人、みんなに寄り添ってあげられたらなと思っています。
オンライン英語スクール「Dear English,」でたくさんの方の英語指導に携われることを楽しみにしています。
清田将吾